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議会レポート

子どもや高齢者が安心して暮らせる春日市に

2022年9月議会

「放課後児童クラブの指定管理者の指定について」反対討論

吉居恭子の反対討論

私は、第65号議案「放課後児童クラブの指定管理者の指定について」反対の立場で討論をします。

本議案は、令和2年度の公募により指定管理者として、本市放課後児童クラブの管理運営を行っている株式会社テノサポートを、令和5年度より5年間の指定管理者として再指定するものです。

本事業者による放課後児童クラブの運営は、運営当初より、開所ミス、適性の乏しい職員複数名による不適切な保育など散見しましたが、市はコロナ禍による混乱と受け止め、よくやっていると説明していました。しかし、2年半が経過し、学校や地域が元の生活を少しずつ取り戻している中でも令和2年12月に行った保護者の児童クラブへの立ち入り制限を解除しない、出欠確認や降所ミス、ケガなど事故時の不適切な対応など未だに改善できておらず、保護者の不安な声が聴かれています。学童保育という職務に必要な研修が行われていないことや、日頃の学童保育マニュアルはもとより、ケガ・病気対応マニュアル、衛生管理マニュアル、緊急時マニュアル、安全危機管理マニュアルなど、必要時に使えるマニュアルが整備されていない事なども要因と考えられます。また、事業の要である支援員・補助員の適性についても、名前を覚えられない、子どもの声が聞こえず返事をしない、トラブルに対応できない職員が定数の中におられ、リーダー支援員他、適性に対応できる支援員に比重がかかり、職員数分の充分な保育ができていない現状です。

また、児童が同じおやつばかりで食べずに残すというので、月1,700円別に支出しているおやつ代をはじめ、保護者の疑念を払しょくするためにも収支報告を保護者会等は希望していますが、まだできていません。

このような情況の中で、市と指定管理者選考委員会は、放課後児童クラブで日頃どのような保育がされているのか、利用者本人である児童や保護者の意見や要望などを直接聞いたり、現場を視察して確認することも無く、現事業者提出の書類審査と聞きとりだけで、次期指定管理者として的確であるとの判断をし、今議会に提案してきました。、出欠確認についてですが、休みの連絡を忘れたが、確認の連絡がないので、もしかして行っているのかと連絡したところ「来ていないです」と、確認していなかった事がわかりました。降所ミスは、習いごとなどで早めに帰してもらうように連絡をしていたが、ミスで帰し忘れることです。子どもに言われて気付き、間に合わず習いごとに一人タクシーに乗せようとしたが、リーダーさんの指導で、保護者に連絡しお休みにしたそうです。皆さん、覚えておいででしょうか。今から25年前、夏休みの登校日に連れ去られ殺害されたまいちゃん事件。私も含め多くの市民が捜索に加わりましたが、地域の人々が、わがことのように心を痛め二度と繰り返さないようにと、子どもたちの見守りを始めました。放課後児童クラブでも、出欠の確認は最重要任務です。

保護者が支援員さんに、マニュアルはあるのかと聞いたら、「無い」「見たことが無い」

とのことだったので、テノ本社の責任者に聞いたところ、「ある。が、保育園よりのマニュアルになっているので、今後、改正とともに活用できる学童保育のマニュアルに変えていく必要がある。作り直す」とのことでした。

次に、令和5年度からの事業についてお尋ねします。

本議会に於いて、令和5年度からの放課後児童健全育成事業について、現事業者による更新が提案されています。しかしながら、これまで述べましたように、本事業において一番重要な「子どもにとって最善の利益」を果たすべき放課後児童健全育成事業が、利用者である子どもやその保護者の声や要望などを、市が全く確認、把握していないため、この間、必要な改善策が講じられていません。

保護者の声を紹介します。「2年前からずっと、支援員や保護者が、春日市と指定管理者へ改善点や課題を訴えても応じてもらえないため、状況は変わらないままです。子どもたちが学童クラブに自分の居場所があると感じて、安心し、事故や事件が起こらず安全に過ごせるためには、保育者の資質の改善・向上が最低条件と考えます。春日市は、その最低の基準を遵守するよう指定管理者からの業務報告だけでなく、現場の声を改めて確認し、責任をもって指導・改善に努めてほしいです。また、2020年4月に指定管理が変更となって以降、現事業者は、保護者との連携を全く図ろうとしない状況が続いております。この2年で移り変わる学童保育の状況を知らない保護者は、我が子を他に預ける術もなく「こんなもの」と半ば諦めてしまう保護者が増えています。」 

また、「共働きするうえで学童保育は必要です。しかし、事業者が変わり、保育環境の変化で高学年の子は荒れて「行きたくない」と。学童の環境が不十分かつ環境が乱れていくにつれて低学年の子は人を叩いたり蹴っていいんだと学校でその行動を起こし、誤学習してしまっていました。また、加配が付くはずなのに「すみません。今日は見れませんでした。」とリーダー支援員に報告を受ける日もありました。それらの事が続いたので、上の子はコロナ感染拡大で臨時休校や学年閉鎖などを機に少しずつお留守番の練習をし、不安はまだありますが、利用していないのに保育料を支払っている事が馬鹿らしくなり退所する事を決意しました。下の子も現在、お休みして行かせていませんが、学校と自宅とを一人で歩くことはまだまだ難しいです。朝は一緒に登校したり、時間割りによって活動的な日は車送迎をしています。下校を一人で歩かせる事は不安すぎてまだできません。放課後デイを利用していますが、23日/月の限度を土曜出勤のある我が家にとってはどうしても学童で過ごす日が必要になります。

現状の学童環境では、保護者はとてもじゃないが安心して預けられません。子供は安全に楽しく過ごせません。幸い、学童支援員の経験をお持ちのご近所の方が協力してくださり、学童に預ける代わりにそちらで預かって頂いていますが、今すぐ、下の子を預けられる環境に改善して欲しいです。」

これも、保護者の声です。

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