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子どもや高齢者が安心して暮らせる春日市に

2023年12月議会

第79号議案「マイナンバー関連」反対討論

吉居恭子の反対討論

私は、第79号議案「春日市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく、個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する、条例の一部を改正する条例の制定について」反対の立場で討論をします。

本条例は、「マイナンバーの利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部改正」に基づき、本市条例中の「別表第2の第2欄に掲げる事務」を「特定個人番号利用事務」に改め、同項ただし書中の「特定個人情報」を「利用特定個人情報」に改めるものです。

同時に、同表第2の利用できる個人情報の中に、記載すべきであった「国民健康保険法若しくは高齢者の医療の確保に関する法律による医療に関する給付の支給に関する情報」を追加するものです。つまり、マイナンバーに紐付けできる情報の中に、記載されていなかった国民健康保険、後期高齢者医療保険を追加するもので、現在行われているマイナンバー情報の運用が変わるわけではありません。

しかしながら、これまでマイナンバー健康保険証の利用により、様々な不都合が発覚し、その反省のもと、政府による総点検がなされている途中であります。本年12月12日に、総理大臣官邸4階大会議室で行われた第5回マイナンバー情報総点検本部の議事概要によると、「現時点での総点検の結果は、点検対象件数8,208万件のうち、8,351件の紐付け誤りが判明、その修正作業を各自治体で進めている。そうしたことから、武見大臣の報告では、来年春ごろに、不一致データの確認作業を完了する見通し」とのことでした。つまり、確認と修正作業は、まだ終わってはいないのです。

マイナンバー法については、法律改正・条例改正により、マイナンバーの利用範囲の拡大、つまり情報の紐付け拡大、健康保険証との一体化、公金受取口座の登録促進、マイナンバーの情報連携の拡大などが行われてきました。健康保険証の廃止については、任意であるはずのマイナンバーカード取得を事実上強制することになりかねず、現在もある不都合や個人情報の漏洩など医療機関や利用者にさらなる混乱を招くものと危惧されます。このように、情報漏洩や個人情報保護の観点からも、諸外国では見られないような、マイナンバーに多くの情報を紐付けするやり方は、国民の間でも受け入れられているとは言えません。何より今、マイナ保険証の確認・修正作業が終わらない中でだされた本議案には、賛成することができません。

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